Le chocolat et la femme

はじめに

一日の仕事が終わった時、あるいは忙しない一週間をようやく乗り越えた金曜日の夜―人それぞれに、自分自身の行動を労いたい瞬間は存在するが、そんな時に一粒のチョコレートが疲れた身体と脳を癒してくれたという経験を持つ人は多いと思う。

世界を代表するチョコレート大国といえば、私の留学先でもあるベルギー王国である。ピエールマルコリーニ、ゴディバ、レオニダス、ヴィタメール、ノイハウス・・・挙げればキリがないほどベルギーには至る所にショコラティエが軒を連ね、上記のショコラティエはベルギー王室御用達である。そんなチョコレートの世界にも、フェミニズムの新たな旋風が巻き起こっている。

なぜチョコレートとフェミニズム運動が結びついたのか。私も初めてこの二つのキーワードを聞けば、当然その結びつきを導き出すことは難しい。そこで、この記事に興味を持ってくれたみなさんとこの二つの結びつきを解き明かしていこう。

世界のチョコレート消費

世界のチョコレート消費者の動向は総務省統計局の平成17年の統計によると、男性は各年齢通して1,500円ほどの支出しかない。

一方で女性は2,300円から5,000円以上の支出があり、特に若い世代がチョコレートを頻繁に購入していることがわかる。

加えて21世紀突入前後で世界のチョコレート会社の広告ターゲットは9割を女性に絞っている。

消費者は女性、生産者は男性

ショコラティエの創業者について皆さんはご存じだろうか。世界を代表する創業者の多くは男性である。私の主観だが、これはショコラティエに限らず医師、音楽家、デザイナーなど各界の著名人たちを思い浮かべる時、多くの人が男性を思い浮かべるのではないだろうか。これらの状況に共通するのは、「消費者は女性、生産者は男性」という構図である。

確かに、体力や肉体の強さのギャップは簡単に変えられないかもしれない。(実際重いものは女の人一人で運ぶのは想像以上に一苦労する) けれど、それを逸脱して男性ばかりがフォーカスされる現実がある。

そんな中、ニューヨークで女性のために作られたチョコレートが発売された。これは上記の女性が客側の多くを占めているのに作り手は男性ばかりである現状にメスを入れた。

Haute Chocolate創業者ベリル・ファイン氏はニューヨークで独自のチョコレートブランドを立ち上げ、女性のためのチョコレートを作り上げた。現在急成長を遂げ、ファイン氏は日本への出店も視野に入れているという。そんな氏が影響を受けたのは、サードウェーブフェミニズムである。

チョコから紐解くフェミニズム

昨今、「Feminism」という言葉を目にする機会が増えた。多くのフェミニストたちが街中やオンラインで活動を行っている一方で、そもそもフェミニズムとは何なのか深くまで知らない人は多いと思う。

“Feminism”という言葉の意味はCambridge Dictionaryによると、「女性が男性と同等の権利、権限、機会を持ち、同等の扱いを受けるべきであるという信念、またはそれらを獲得するために行われる運動のこと」と定義されている。要するに、性にとらわれず皆が同等の権利を持って生きること、といえるのではないだろうか。この中で、サードフェミニズムと定義されるフェミニズムは、定義という定義は未だ確立されてはいないが、第一次、第二次のフェミニズムと違い、「独立しているが女性らしさを持つ女性」というイメージが想像しやすい。たとえば、ハリウッドで活躍するエマ・ワトソンはフェミニスト活動家の一人であるが、彼女は露出の高い服を着て雑誌のモデルを務めた。それに対して一部のフェミニズム活動家たちが抗議したが、エマはそれらに対してフェミニストの本質を理解していないと毅然とした態度を示している。 

終わりに

現代を生きる私たちにとって、「人権」「グローバリズム」は切っても切り離せないものになっている。

その中で,「作り手は男性、買うのは女性」という構図は、もしかしたら、この先男女比が平等になるようにテコ入れされる時代が近くまでやってきているのかもー

変わっていくものは、社会を取り巻く性を含む人権や格差是正の問題。

そんな変化の中でも変わらずチョコレートがおいしければ、皆でwin-winな関係を築けるかもしれない。